男の作法

池波正太郎の男の作法、という本からの抜粋。

人間の一生は、半分は運命的に決まっているかもしれない。だけど、残り半分はやっぱりその人自身の問題です。みがくべきときに、男をみがくか、みがかないか…結局はそれが一番肝心ということですよ。

仕事、金、時間、職場や家庭あるいは男と女のさまざまな人間関係、それから衣食住のすべてについて言えることは、「男のみがき砂として役立たないものはない…」ということです。その人に、それら一つ一つをみがき砂として生かそうという気持ちさえあればね。

男をみがくにも、みがきどきというものがある。たとえば巨人から阪神にトレードされたときの小林投手がまさに、彼にとっての男のみがきどきだった。というのは、自分が大変な負担を背負いこんだときだから。逆に言えば、そういう苦境に立ち至ったときはみがかざるを得ないんだよ。

男は何で自分をみがくか。基本は「人間は死ぬ…」という、この簡明な事実をできるだけ若い頃から意識することにある。自分の人生が有限のものであり、残りはどれだけあるか、こればかりは神様でなきゃわからない、そう思えばどんなことに対しても自ずから目の色が変わってくる。

ついでに、宝塚のブスの25カ条も。

01.笑顔がない
02.お礼を言わない
03.おいしいと言わない
04.精気がない
05.自信がない
06.グチをこぼす
07.希望や信念をもっていない
08.いつも周囲が悪いと思っている
09.自分がブスであることを知らない
10.声が小さくイジケている
11.何でもないことにキズつく
12.他人を嫉妬する
13.目が輝いていない
14.いつも口がへの字の形をしている
15.責任転嫁がうまい
16.他人をうらむ
17.悲観的に物事を考える
18.問題意識を持っていない
19.他人につくさない
20.他人を信じない
21.人生においても仕事においても意欲がない
22.謙虚さがなく傲慢である
23.人のアドバイスや忠告を受け入れない
24.自分が最も正しいと思いこんでいる
25.存在自体が周囲を暗くする


***

自分でこうありたい、こうしたい、と決めたことを、
決めたからには断固たる決意で守り抜く人の勁さに尊敬、憧憬の念を抱く。

「疾風に勁草を知る」という言葉があるが、
自らの理想のために、好き好んで疾風の道を行くと決めた以上は
「ブス」にならずに立ち向かっていく。
そんな姿が人の心を打つんだろうなぁ。

2つあったとき、どちらかを妥協すると、人間不思議なもので、
どちらも中途半端になる。

決めたからには笑顔で乗り越えるしか納得の行く結末への道はない。
仮に必死でやって乗り越えられなくても、死にはしない。
そう思えると少し気は楽になるよね。


そんなこんなで、部活の最終学年以来の「自分のみがき砂」が来たと思って
一生懸命夏を乗り切ろうと思っております。