5.12

先日、5月7日に京都大学時計台でとある人の講演会があったので行ってきた。
鍵山秀三郎さん。イエローハットの創業者であり、日本中に掃除を広めた人だ。彼の本、「凡事徹底」を読み感銘を受けたこともあり、本人から話を聞けるまたと無い機会だと思い行ってきた。

鍵山さんの志は、「日本人の美しい心を後世に伝えていくこと」らしい。
今の日本には、未だ高い精神性は残っている、しかしそれを発揮する勇気がなくて皆くすぶっている、と。
そしてその燻りだったり恥ずかしいという感情だったりを取っ払う最良の方法としての掃除を普及させる努力をされている方だ。

自分がアメフトの選手として最高学年だった4回生の頃、毎朝1時間、部活の施設であるクラブハウスの掃除をしていた時期があった。掃除をしている最中というのは、自分の心と対峙できる不思議な時間で、毎朝のそれは自分の心のチューニングができる貴重な時間だった。

同じ行動でも、ずっと続けていると違う景色が見えてくることがある。
それは自分自身が変わり、ものの見方が変わり、世界が変わるということ。
掃除であっても例外ではなく、今日はこうしてみよう、といった工夫をしているうちに、今まで気付けなかった汚れを発見したりする。

「気付き」。この言葉がキーワードなんだと思う。
掃除すること、集まってゴミを拾うこと自体が目的ではなく、手段としての掃除から、気付きを得る。

鍵山さんの凄いことは、その気付きの「場」を作り、その場からいろんな「思い」を得ることのできた「人」をたくさん生み出したことだと思う。そして今では、たくさんの人から「師」と慕われる人にご本人がなっている。
きっかけは本当に何でも良いと思う。とにかく一度やってみる、という姿勢をつけることすら既に大きな一歩ではないだろうか。

そんなことを講演会で感じてきました。

些細なきっかけで日常を変え、エキサイティングな毎日を送る。
この姿勢はこれからも持ち続けたいものです。